若手専攻医インタビュー小樽市立病院 消化器内科 松家美典

2024年8月13日

質問:消化器内科を志望した理由はなんですか?

消化器内科は多くの臓器を扱っているところが魅力的だと思います。また手技も豊富で、目に見えて自分の成長を感じられるところが自分の性格にあっていると感じました。また研修病院に女性の先生がいらっしゃったのですが、自分のライフスタイルに合わせた働き方をされてかっこいいなと思ったのも選んだ理由の一つです。

質問:普段の1日の業務内容や、休日の過ごし方について教えてください。

週に2日ずつ外来日と検査日があり、残りの1日はフリーでDrtoDrや救急対応を行っています。外来や検査が終わって時間があるときは他の先生の検査や治療の見学をしたり、病棟業務や事務作業等行っています。現在私が勤務している小樽市立病院は当番制なので、毎日夕方にカンファレンスを行い、その日入院した患者さんや相談症例を提示し、Dr同士で情報共有をしています。毎日のカンファレンスで気軽に相談できる環境なのでとても有り難いです。

休日はランニングが趣味なので札幌に行って河川敷を走ったり、友人とご飯に行ったりしています。

質問:消化器内科医になってまだ数か月ですが、診療をおこなっていて大変だったことや嬉しかったこと、やりがいを感じたことなどがあれば教えてください。

やはりどんな症例でもICは難しいと感じています。以前若い末期胃癌の患者さんの髄膜播種症例を経験したのですが、日に日に容態が変化していく状況の中でご家族に伝えることがとても難しく感じました。わかりやすく、かつ患者さんやご家族の気持ちを汲み取りながら伝えるというのは、まだまだ経験を積んでいかなければならないことだと思いますので、日々のICでも気をつけています。

嬉しかったことは検査をする方や入院患者さんに女性の先生で話しやすくて良かったと言っていただけることです。キャリア的にはまだ専攻医一年目で未熟な部分も多いですが、患者さんの声に耳を傾けるということは特に気にかけているところでもあるので嬉しかったです。特に女性の患者さんにとって女性医師は求められているのだなと実感しているので、診療の技術も向上させてもっと患者さんの役に立てる医師になれたらいいなと思います。

質問:今後、消化器内科医としてどのようなサブスペシャリティを身に付けたいと考えていますか?

特に今のところどのような分野に進むかは決めていません。扱う領域が広いことが消化器内科の良いところだと思っているので、様々な経験を積んで行く中で自分にあった領域、進みたい領域が見えてくるのではないかと考えています。

質問:消化器内科医としてキャリアを形成していくにあたって、わからないことや不安に思っていること、周囲への要望はありますか?

専門分野についてどのように決めたのか、結婚や出産、育児のタイミングや働きながらどのように両立していけばよいのかについて先輩の先生方にお聞きする機会がありましたら嬉しいです。

質問:最後に、これから目指す「理想の医師像」について教えてください

「患者さんの心に寄り添った医師」になりたいです。

私はもともと人の役に立ちたいという思いで医師を目指しました。医師になってからまだ3年目ですがこの数年間でも色々な患者さん、ご家族と出会い、様々な価値観があるのだと感じています。すべてを理解することは不可能ですが、患者さんのこれまでの人生を想像し、理解しようとする努力を忘れないようにしたいです。それらを踏まえて、納得した形で医療を提供することで、皆さんのお役に立てればいいなと考えています。まだまだ未熟者ではありますが、はやく一人前の医師になれるよう精進してまいります。